14-14/1202 別府八湯温泉道 No.85

柴石温泉 長泉寺薬師湯

      

♨龍巻地獄からの引き湯の酸性泉♨

 

令和5年5月5日訪問

 

 次に訪れたのは、柴石温泉のこちら。

 

 いつも受付をしてくれる庫裏が空き地になっていて、その裏のご自宅を訪ねましたが、本堂前にインターフォンと記名帖があり、結果的にご面倒をかけることになりました。

 



 龍巻地獄からの引き湯のこちらは、分析書データが公開されていない(そもそも、入浴施設ではないので必要ない)ので、詳しい泉質がわからないですが、血の池地獄と同じ「酸性-ナトリウム-塩化物・硫酸塩泉」でしょうか。



 文化庁の国指定文化財等テータベースに、「近代になると、従来の地獄に加えて新たな地獄の掘削が行われ、大正12年(1923)には間欠泉である「龍巻地獄」が、昭和6年(1931)には白濁した温泉水の「白池地獄」がそれぞれ誕生した。これらの一群の泉源を周遊する「地獄めぐり」が始まり、やがて別府における景勝地遊覧の要として喧伝されるようになった。  これらの4つの地獄は、日本古来の温泉地として名高い別府の中でも、独特で多様な色彩・形態の下に湧出する観賞上の価値、名所的・学術的価値の高い泉源である。」と記載されています。

 

【分析書データ】含食塩酸性泉、PH2.9、約101(噴気)、地下熱水150

 

入浴料 無料(お布施)
2023.05.11 Thu l 別府八湯温泉道 l コメント (0) l top
 14-13/1201 別府八湯温泉道 No.226

亀川温泉 亀川マリーナの湯

      

♨成分2g弱の塩化物泉で、微かに色付きが感じられる♨

 

令和5年5月5日訪問

 

 ゴールデンウィークのなか日、どこも込み合っているだろうと覚悟し、それでも空いていそうな所としてここを訪れた。

 

 オープン直後でもあり、狙い通りに貸し切りだ。

 

 亀川の海岸近くの源泉は、比較的高温な物がよく残っているのだが、ここは67.1℃もある。競輪温泉の69.4℃を筆頭に、平田温泉の67.9℃で、次がここです。

 


 内湯は三方を壁に囲まれていて、ほの暗い照明と相まって落ち着いた雰囲気です。

 

 半露天も壁に囲まれていますが、天井の一部が吹き抜けになっていて、明るい日差しが差し込んできます。

 


 洗い場に鏡がなかったので、ちょっと驚きましたが、すぐに水垢で曇ってしまうので、考え方によっては合理的ともいえます。

 

 湯は成分2g弱の塩化物泉で、微かに色付きが感じられ、源泉掛け流しが実感できる良泉です。

 

【分析書データ】ナトリウムー塩化物泉、67.1℃、ph7.4、成分総量1921mg、微弱黄色・微弱白濁・微弱塩味・殆ど無臭、R3.3.18 メタケイ酸228

 

入浴料 500円

2023.05.10 Wed l 別府八湯温泉道 l コメント (0) l top
 14-12/1200 別府八湯温泉道 No.127

堀田温泉 堀田温泉

      

♨白い微粒の硫黄の湯の花が舞う微かな硫黄香のある単純泉♨

 

令和5年3月25日訪問

 

 扇状地の坂道を登って堀田にやってきました。県道52号別府庄内線の新しい道路が開通して、1月にオープンしたばかりの「杉乃井ホテル宙館」を間近にみられる様になりました。



 お昼どきの時間帯なので、いつもは込み合うここも空いていました。まずは無人の露天風呂、桜の古木がようやく開花し始めており、ツバメは巣作りに余念がない様です。新芽がほころび始めたモミジの枝先で、スズメのペアが盛んに鳴き交わしていました。



 内湯に行くとガラス窓越しにヤブ椿の赤い花が見えました。湯は白い微粒の硫黄の湯の花と、黒と茶の浮遊物が舞う微かな硫黄香のある単純泉です。



 分析書によれば堀田貯湯タンクで塩素系薬剤が使用されているようですが、気になるレベルではありません。貯湯タンク内で湧水に噴気を当てている噴気造成泉なので、「源泉掛け流し」との表現には違和感がありますが、循環なしの完全掛け流しは間違いありません。

 

【分析書データ】単純泉,65.8℃,PH6.3,成分総量1057mg、無色・少沈析物有・無味・微弱自然臭 H21.3.6 堀田貯湯タンク・塩素系薬剤使用

 

入浴料 300円

2023.04.01 Sat l 別府八湯温泉道 l コメント (0) l top
 14-11/1199 別府八湯温泉道 No.174

別府温泉 餅ヶ浜温泉

      

♨ありがたい湯です♨

 

令和5年3月25日訪問

 

 鎮西八郎為朝伝説にちなむ「餅ヶ浜」の名を有する共同浴場です。

 地下250mから汲み上げる自家源泉は、「ナトリウム・カルシウム・マグネシウム-炭酸水素塩泉」という華麗な泉質名です。




 先客が出られたばかりの貸し切りで、奥行きのない浴槽に源泉が掛け流されています。3つの土類成分が含有されているため湯の色は薄い黄土色、浴槽の内壁の白っぽいタイルが染まっているので、より濃い色に見えるようです。




 張り紙に「正午から午後2時までは給湯を停止しています」と書かれていました。おそらく、コンプレッサーで汲み上げる源泉の量が不足するので、入浴者の少ない時間帯には貯湯タンクに湯をためるだけにしているのでしょう。


 派手なものは微塵もありませんが、お掃除が行き届いていて、自家源泉を完全かけ流しで提供する、しかも入浴料百円。ありがたい湯です。

 

【分析書データ】ナトリウム・カルシウム・マグネシウム-炭酸水素塩泉、48.4℃、pH 7.8、成分総量1536mg、無色・澄明・無味・無臭

 

入浴料 100円

2023.03.31 Fri l 別府八湯温泉道 l コメント (0) l top
 14-10/1198 別府八湯温泉道 No.139

浜脇温泉 東町温泉

      

♨税務署・裁判所・検察庁にも給湯されている♨

 

令和5年3月25日訪問

 

 ここは別府市営給湯事業の南西の端、終着点となる施設です。


 別府市の発表によれば、「市営給湯は、昭和12年、浜脇地区に給湯を始めたのが最初である。現在の給湯地域は、前述した浜脇線、富士見線、石垣線(以上、堀田源泉)のほか、鉄輪・石垣線(鉄輪十万源泉)、亀川線(地獄田源泉)、亀陽線(亀陽泉源泉)、競輪線(競輪源泉)、柴石線(柴石源泉)の全7路線に分かれ、給湯管の総延長は35km に達している。」とありました。



 堀田源泉を起点とし、長い管路を通って届いた噴気造成泉は、ラクテンチ横の雲泉寺タンクに一旦貯湯され、雲泉寺泉源・一の出泉源・丸尾泉源の噴気で再加熱され、朝見地区と浜脇地区の共同浴場に送られます。



 別府市の「温泉給湯系統略図(浜脇線・新浜脇線・富士見線・石垣線)」によれば、小学校や保育所はいうに及ばず、税務署・裁判所・検察庁にも給湯されているのが別府らしいですね。


 湯は無色・透明のアルカリ性単純泉で、個性的とは言えませんが、よく温まる湯です。

 

【分析書データ】アルカリ性単純泉、65.0℃、PH 8.0、成分総量819mg(雲泉寺タンク)、無色澄明・無味・無臭

 

入浴料 200円

2023.03.30 Thu l 別府八湯温泉道 l コメント (0) l top