久しぶりにここを訪れたが、いつもになく湯の濁りが強く、熱めなのはいつも通りだ。

竹瓦温泉はこの界隈の楠温泉や紙屋温泉、不老泉に比べるとその歴史は新しく、明治12(1879)年の創設だが、その頃、海岸の砂浜に湧き出ていた温泉に、地元の漁師が山から切り出してきた竹で屋根を葺いたのがその名の由来だ。
その後、明治35年に平屋瓦葺の浴舎に建て替えられ、大正2年に2階建ての浴舎となり、昭和13年には玄関に豪華な唐破風造りの屋根を持つ現在の社寺風温泉建築となった。

また、贅沢にも3つの源泉を持ち、男湯はナトリウム・カルシウム・マグネシウム-塩化物・炭酸水素塩泉、女湯はナトリウム-炭酸水素塩泉で、砂湯はナトリウム・カルシウム・マグネシウム-炭酸水素塩・塩化物泉といい、泉質まで異なるという豪華さだ。
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