以前、大分合同新聞にここが復活したとの記事が掲載されており、ようやくこの日、尋ねることができた。
大分市内から国道210号線を湯布院方面に向かい、JR久大線の鬼瀬駅の手前を左折して篠原橋を渡ると、すぐ左手の浴舎がある。 一見民家のような建物は手前から、女湯、男湯、休憩所になっていて、一番奥に広い駐車場があった。 浴室内には2m四方の浴槽があり、やや色味のある硫酸塩泉の源泉が掛け流されている。仄かに甘いモール臭があり、かなり強いツルツル感があった。

46℃の源泉が豊富に注がれているのに、湯がオーバーフローしないので、不思議に思いよく観察すると、男湯と女湯の仕切り壁の下が開いていてる一体型の浴槽で、女湯でオーバーフローしているようだ。また、洗い場には2つの蛇口があるが、これからも源泉出ており、浴室内には水の出る蛇口がないという潔さだ。

2016.5.24、大分合同新聞の記事 2011年9月から休業していた由布市挾間町篠原の篠原温泉が26日から営業を再開する。代表の佐藤克文さん(60)は、父の急逝後、後を継ぐ決意を固め、ファンの声が背中を押した。(中略) 篠原温泉はやや熱めの硫酸塩泉で切り傷や冷え性、疲労回復などに効果があるという。緑が多く静かな場所で、施設には男湯と女湯、休憩部屋がある。 温泉は克文さんの父で、2011年10月に急逝した精冶さん(享年81歳)が約40年前に創業。大分市内などから多くの人が訪れていた。(中略)家族を中心に経営し、母元子さん(82)と叔母の佐藤邦子さん(71)が食堂で作るかしわ飯も好評だった。 休業中も施設入り口に「一日も早く営業を。楽しみにしています。ファン一同より」という手紙が置かれていた。(中略)父からの遺言はなかったが「温泉を途絶えさせてはいけない。おやじにも悪い」と決心。今年3月で市消防本部を定年退職したことを機に、温泉を再開させることにした。(中略)克文さんは「昔ながらの素朴な温泉にしたい。憩いの場になれば」と話している。
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