海心堂の温泉逍遥

日本一のおんせん県おおいた(別府八湯温泉道、奥豊後温泉文化伝)を中心に、九州の温泉(九州温泉道)の入湯記録

観海寺温泉 美湯の宿 両築別邸

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12-41/1077  別府八湯温泉道 No.182

観海寺温泉 美湯の宿 両築別邸

 

♨ブログのトップ画像は川瀬巴水の「別府観海寺」の版画♨

 

平成30年12月24日訪問

 

 このブログのトップ画像に川瀬巴水の「別府観海寺」の版画を使っています。川瀬巴水は明治生まれの画家で、鏑木清方に師事し、浮世絵版画の復興に尽くし、日本各地の風景を作品として残しました。

 この作品は昭和2年に刷られたもので、他にも「別府の朝」「別府の夕」という作品もあります。鶴見岳をはじめとする山々を背景に、高台に建ち並ぶ旅館街が描かれています。観海寺温泉は昭和6年に19戸全焼、浴客1名が焼死する大火に見舞われました。この絵はそれ以前の風景を写したものです。

 観海寺温泉は朝見川の深い峡谷を挟んで、杉乃井ホテルのある北の断層崖と、観海禅寺や薬師堂のある南の高台からなっています。この絵は石垣原合戦の際、吉弘統幸が陣屋を置いた跡あたりから見た景色のようです。



 フロントで入浴を乞うと、「内湯でも露天風呂でもお好きな方をどうぞ」との事で、貸し切りで内湯を使わせてもらいました。浴室に入るとほのかに硫黄香があり、薬師堂源泉の湯がゆるゆるとと掛け流されていました。この上品な硫黄香がお気に入りなのですが、日によっては感じられない事もあり、一番湯の恩恵に感謝しました。


 

【分析書データ】単純泉、53.4℃、PH6.27、成分総量718mg、81L/min、無色・澄明・無味・無臭 H21.11.18

 

入浴料 0円(温泉本無料券)

大分市 大深度地熱温泉 ~非火山性温泉の魅力~

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大分市 大深度地熱温泉 ~非火山性温泉の魅力~


【この記事は温泉マイスター協会のメールマガジンに投稿したものを転載しました。 】

 


 あまり知られていませんが、大分市は源泉数242、湧出量17,235L/分で、国内有数の温泉都市です。しかも一般的な「火山性温泉」ではなく、「大深度地熱温泉」といい、地下600~1000mの深さから湧き出している非火山性温泉です。古生代に堆積した植物が腐食して熱を発し、温泉になっているそうで、何万年後かには「石油」になるのだそうです。そのため、色はコーヒーや紅茶に喩えられ、ほのかな甘い油の香りと、スベスベの湯ざわりが魅力的です。大分市で温泉の採掘が始まったのは昭和39年のオイルショックの時、現在では市内には銭湯や立寄温泉施設、ホテル・旅館など32か所以上の施設があります。



最初に紹介するのは、丹生温泉「和みの湯」です。キャノン大分工場に程近い、小高い丘の上にポツンと建つこの施設は、地元振興策として大分市が開発し、その後の施設整備は丹生校区振興会も協力、管理運営は大分市福祉会が行っています。ナトリウム塩化物泉の湯は、薄黄色にかすかに緑色が伺えるものです。丁寧な湯使いで、成分総量5g超のツルツル濃厚湯が生かされています。設備の清潔さに好感がもて、心地よく使える湯です。



 

次は市内中心部のビジネスホテル・クドウの「金池の湯」です。大分駅から車で3分ほどの市街地のビジホですが、知る人ぞ知る名湯です。平成23年11月のオープンで、当初は砂が混じるカサカサ感のある湯でしたが、今ではすっかり落ち着き、弱めの香りを伴う極上のモール泉になっています。清掃が行き届き清潔な浴室、芳しい香り、ツルツル感のある上質な湯触りの一級品の湯です。

冬に空気の乾燥でお肌がカサカサになった時は、ここの湯ですぐにツルツルになりますので、お試しください。

 



 

もう一つ、秘湯をご紹介しましょう。大分市の中心部から国道10号線を県南方面に進み、府内大橋を渡った先の宮崎集落の奥まった所にある「宮崎郷温泉」です。地区の自治会長を永く勤められた方が、地区への恩返しとして開設したものです。湯は弱アルカリ性のモール泉で、43℃の源泉が多量に掛け流され、洗い場の排水が間に合わない程です。湯の色や香りからはそれほどの濃厚さを感じませんが、塩化物イオンが多く含まれるため、なかなかの入り応えがあります。場所が分かりにくいのがやや難ですが、掃除が行き届いて気持ちよく利用できる、お勧めの一湯です。



 

最後に紹介するのは「塚野鉱泉」ですが、ここは古くからの湯治場で自然湧出泉ですから、大深度地熱温泉とは言えません。大分市内とはいえ、仙境の佇まいを見せる山里にわずか一軒の旅館(少し前までは4軒の湯治宿がありましたが、次々と廃業し今は素泊まり専門の山水荘だけになりました)があるだけの場所に、霊泉が湧いています。明治17年に開湯の歴史ある湯治場ですが、早朝から大量に源泉を飲み、腹下しを起こして胃腸を洗浄するという珍しい飲泉文化が伝わっています。源泉は15.7℃の冷泉で、炭酸味と塩味金気、それにエグミある、成分総量12158mgの濃厚で個性的なもの。浴槽は沸かしで42℃、ここでは炭酸味はなく、湧出量が少ないため加水もあるようです。とはいえ、そもそも浸かるためのものではなく、飲んで内から効く飲用泉なのだから、これでよいのです。

 

 

 

 

 

今回紹介した3つ温泉の他にも、ガツンとくる濃厚食塩泉のキャセイホテル「キャセイの湯」や、フグ料理屋さんが営むちょっと高級感のある「良の湯 舞千花」、大正2年創業の大分市最古の温泉銭湯「王子温泉」など、名湯ぞろいです。また、大分駅ビルのJRおおいたシティ・ホテル棟の19階から20階にも温泉施設「シティスパてんくう」があります。


メモ:丹生温泉「和みの湯」 

大分市丹生1189

097-522-1610

12:00〜最終受付20:30

¥300

      ビジネスホテル・クドウ「金池の湯」

大分市金池町1-11-6

097-532-3981

11002200

¥350

      宮崎郷温泉

大分市宮崎1042

097-569-2040

14:00-22:00

¥300

分析書:ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉、43.0℃、PH8.5、成分総量2760mg、微弱黄色・澄明・殆ど無味・微弱鉱物臭 H27.3.25 メタケイ酸169.2

      塚野鉱泉

大分市廻栖野380-2

097-541-0008

6002000(11001230浴室清掃)

¥200

別府八湯 別府温泉 上ノ温泉

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157/241
 その他の温泉 大分県別府市西野口町14-5

別府八湯 別府温泉 上ノ温泉

♨泉質「酸性-ナトリウム-塩化物泉」、他では見たことがない♨

 

平成30年12月24日訪問

 富士見通りの別府市保健センターのすぐ下に、ひっそりとここがあります。たびたび行き来する富士見通りですが、ずっと見過ごしていたのですが、Facebookの友達の投稿で知りました。お掃除時間になってしまうかなと思ったのですが、6:30から22:30まで通しで営業されていました。




 番台のおじいちゃんに料金を払い、通路の反対側の入り口から浴室に入ります。脱衣所と浴室が一体の造りで、浴室の床は金気で赤く染まっていました。



 ここの泉質は「酸性-ナトリウム-塩化物泉」で、別府で他では見たことがありません。泉温の96.3℃はこの界隈には珍しい沸騰泉です。分析書に所有者:岡本製作所、源泉名:山手温泉とありましたが、自家源泉でしょうか。かすかに濁りがあり、酸味はそれほど強くは感じないのは、高温のため加水量が多いのかもしれません。



 ここの裏手には広大な別府公園が広がっています。明治40年に初めて公園として整備され、終戦後は接収され駐留米軍キャンプとなり、その後は陸上自衛隊の駐屯地として使用され、1976(昭和51)年に別府市へ返還され別府公園として整備されました。つまり、長期間に渡り雨水の浸透しやすい場所が温泉掘削されずに存在し続けたのです。そのことが沸騰泉の湧き出す訳なのかもしれません。


 帰りしなに母娘の入浴者に出会いましたが、二人ともモコモコのパジャマ姿で、思わず顔がほころびました。

 

【分析書データ】酸性-ナトリウム-塩化物泉

 

入浴料 100円

別府温泉 富士見温泉

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12-40/1076  
別府八湯温泉道 No.212

別府温泉 富士見温泉

 

♨なくなってしまった富士見第一温泉♨

 

平成30年12月24日訪問

 

 2018年4月に温泉道に加盟しましたが、同時に富士見第一温泉は閉館し、富士見第二温泉と言っていたこちらが富士見温泉と改名しました。富士見通り4丁目の交差点を挟んで南側に第一、北側に第二があった訳です。町名は富士見通りの北が富士見町で、南は野口元町ですが、富士見通りができるまでは同じ町内だったのかもしれません。

 小規模なアパートが建ち並ぶ町中の公民館の1階に浴場がありました。間仕切りのない脱衣場から階段を5段下りると浴室で、御影石で縁取られた長方形の湯船がありました。



 湯は市営給湯富士見線からの引き湯で、鶴見園源泉が主たる供給元です。PH8.0の単純泉は癖がなく、サラサラとした印象です。

 浴槽や浴室の床はリフォーム(前は小判型の浴槽だったようです)されていますが、壁や天井はペンキが剥げかけていて、かつてこの近くにあった薬師温泉を思い出しました。



 

【分析書データ】単純泉、58.5℃、PH6.9、成分総量727mg、無色・澄明・無味・無臭、H28.3.17 別府市営給湯富士見泉 鶴見園第一源泉他

 

入浴料 100円

堀田温泉「夢幻の里 春夏秋冬」 ~四季の移ろいを映す露天風呂~

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堀田温泉「夢幻の里 春夏秋冬」 ~四季の移ろいを映す露天風呂~


【この記事は温泉マイスター協会のメールマガジンに投稿したものを転載しました。 】


 今回はシニア・マイスターの甲斐が、大分県別府市の堀田温泉の立ち寄り湯「夢幻の里春夏秋冬」をご紹介します。


 



 

 別府八湯の堀田温泉は、別府と由布院・日田・大宰府を結ぶ交通の要衝にあたり、江戸時代初期には温泉場が開かれていました。「夢幻の里 春夏秋冬」は、大分自動車道別府ICからわずか5分の場所にあり、朝見川源流の谷川を挟んで男女別大浴場(「虹の湯」「夢幻の湯」)と3つの貸し切り湯(「月の湯」「蛍の湯」「滝の湯」)が点在しています。



 

 分析書によれば、泉質は単純硫黄泉(硫化水素型)で、泉温64.8℃、PH6.28、成分総量575mg、遊離硫化水素3.8mgという値ですが、源泉は噴気だけで湯は湧いていないそうで、湧水に噴気を当てて加温する噴気造成泉を浴槽内で測定した数値だという事です。

ここは春夏秋冬を通じていつでも美しい自然が楽しめますので、過去の入湯記録から四季の移ろいを映す露天風呂の風情をお伝えしたいと思います。

 

再開場(2014/1/19)  長く閉鎖されていた堀田の名湯が、昨年(2013)1126日に再開場、翌117日からは別府八湯温泉道に加入と聞き、さっそく訪れた。道中には夜来の雪が残り、園内を流れる谷川のせせらぎの他は鳥の声もない。

受付を乞うと真新しい休憩所を通って大浴場「虹の湯」に案内された。斜面を切り開いて作られた露天風呂は湧水に噴気を当てた造成泉のようだ。白濁の単純硫黄泉は、馥郁たる香りを漂わせる弱酸性の湯だ。更に整備されて自然豊かな秘湯に成長することを期待している。

 




(2017/3/19)  堀田郷には2つの水系があり、北の水系は境川に注ぎ、南は朝見川に注いでいる。その源流は砂防ダムで、別府扇状地の成り立ちを見事に体現している。ここは朝見川水系の上流部にあり、朝見川断層崖の南の縁にそって流れ、乙原川や鮎返川と合流して、別府湾に注いでいる。

 さすがにこの辺りは「春は名のみ」の風情で、ヤマモミジは新芽を吹く様子もなく、ヤブツバキが名残の花を落としていた。

 若女将の明るい声に迎えられ、「虹の湯」に向かうとそこは無人で、青白い濁り湯が木漏れ日を浴びて待っていた。掃除の行き届いた露天の湯は適温に調整され、硫黄の香りも強すぎず快適だ。ゴウゴウと源泉の噴気の音が間近に聞こえ、時よりウグイスの幼い鳴き声も聞こえていた。

 




(2016/7/6)  ここならば下界より多少は涼しかろうと訪ねてみると、盛大な蝉時雨が出迎えてくれた。大分市内などはまだ本格的にセミの声を聞かないが、市街地に生息するアブラゼミやクマゼミとは違う種類のセミのようだ。

 例によって若女将と温泉談義を長々としてしまったが、彼女の湯を愛する気持ちがヒシヒシと伝わってきて、本当に楽しい時間があっと言う間に過ぎていった。とはいえ、ここは先の(熊本)地震で倒木・落石・浴槽のひび割れなどの被害があり、2週間ほどの休業を余儀なくされた。その後は梅雨の大雨で営業休止となかなか大変のようだ。

 男湯の「虹の湯」は、いつもよりぬるめに調整されていて、この日にはぴったりだった。

 


(2015/10/12)  ここの湯は138度の源泉噴気を山水に吹き込んで、温泉成分を溶かし込んだ噴気造成泉で、青白濁の単純硫黄泉だ。そのため、湯の花が舞うタイプではなく、まんべんなく白濁し、硫黄香はやや弱いタイプだ。森の奥にひっそりと佇む感があり、野鳥の甲高い鳴き声が聞こえてくる。

 前回の訪問時は県による渓流の護岸工事の真最中だったが、今回はその工事も完了して、元の静かな佇まいを取り戻していた。

 2013年に経営を引き継いだ藤田さんご一家が、いい温泉にしようと情熱を傾けているのがひしひしと伝わってくる素敵な場所だ。

 





(
2016/2/7)  別府市内とは思えない「秘境」の感のあるここは、さすがに気温が低く、冬枯れた木々に取り囲まれている。それでも春の気配はそこここにあり、藪椿は今を盛りと赤い花をつけ、朝見川源流の渓流沿いの白梅は1,2輪花をほころばせていた。

 若女将と「造成泉」という言葉について、「温泉偽装」のようで印象が悪く、何かよい表現はないものかと話し合った。かつて週刊ポストが九重町の筋湯温泉を「(八丁原地熱)発電所の工業廃水を温泉と偽装」として取り上げたことがあったが、温泉法でも認めらており、全く問題はない。

 ここなどは濃厚でありながら、むしろ中性の肌への刺激の少ないマイルドな湯で、優れた泉質だと太鼓判を押せるものだ。

 



 

 なお、お風呂は全て露天風呂のため、天候によって臨時休業する事がありますので、悪天候の日は事前に連絡してから訪れることをお勧めします。

 
 

筌ノ口温泉 旅館新清館 ~大分県屈指の露天風呂~

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筌ノ口温泉 旅館新清館 ~大分県屈指の露天風呂~


【この記事は温泉マイスター協会のメールマガジンに投稿したものを転載しました。 】

 

 今回はシニア・マイスターの甲斐が、大分県九重町の筌ノ口温泉の旅館新清館を紹介します。

 九重夢大吊橋から車で5分ほどの場所にありながら、鳴子川の清流に沿った人影もまばらな小さな集落が筌ノ口温泉です。



 

 落ち着いた雰囲気の玄関で声をかけ、木立の中を進むと森の中の大露天風呂に着きます。ここ「こぶしの湯」は混浴で、奥の「かえでの湯」が女性専用となっているのですが、この日はさすがに入浴者が多く、混浴にこられる女性はいないようです。




 「こぶしの湯」は大分県屈指の露天風呂だと常々思っています。それは露天へいざなうアプローチのすばらしさ、風呂を取り囲む雑木林の清々とした美しさ、炭酸成分をふんだんに含む重炭酸土類泉の湯の良さ、その湯が浴槽に溜まって見せる黄金の湯色、毎分500Lという圧倒的な湧出量、これらが混然一体となってこの名湯を成り立たせているのです。この時期にはやや熱めの湯でしたが、吹きすぎる風が心地よくゆっくりと楽しめました。(平成29年9月9日、「九重九湯の日」の入湯記より)

 



泉質名は「ナトリウム・マグネシウム・カルシウム-炭酸水素塩・硫酸塩泉」で、遊離炭酸を750mgも含有する重炭酸土類泉です。甘味・渋み・エグミ・金気味のある複雑な味で、湯口付近では炭酸味が感じられます。


 

九重町HPに筌ノ口温泉の歴史が記述されています。「正保(1644から1647)のころから村人が入浴していましたが、享保13年(1728)、田野庄屋徳右衛門がこの地に住宅を造り、湯小屋を建てたので温泉の始まりです。 明治の中期、大分牧場の創設・千丁牟田開拓・硫黄鉱山の創業等の関係者でにぎわい、そのころ旅館が建ち営業するようになりました。 昭和27年、文豪川端康成がこの地を訪れ、後に九重を主舞台とした小説「波千鳥」を残されました。」



 

 2015年10月に大分県が「おんせん県おおいた」のPR動画として作成した「シンフロ」では、ここがオープニングとエンディングの舞台となり、話題を呼びました。2016年には第2弾として「ゆけ、シンフロ部!」が作成され、湯面をプロジェクションマッピングで色鮮やかに見せる動画が公開されています。(「シンフロ」の公式ホームページはこちら



 

 筌ノ口温泉はこちらといい、お隣の「筌ノ口共同浴場」といい、すぐ近くの炭酸泉「山里の湯」といい、全部が名湯揃いですよ。

別府温泉 梅園温泉

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12-39/1075  
別府八湯温泉道 No.14

別府温泉 梅園温泉

 

♨ボコボコと音を立てて湧き出す薄黄色の自家源泉の湯♨

 

平成30年12月15日訪問

 

 この日の最後は、2年半ぶりに再開場したこちらです。今日までは無料入浴でき、14:00の開湯ですが、5人がオープンを待ちわびることになりました。

 幅60cmほどの狭い路地に面していますが、建物は90cmほどセットバックして建てられ、そこにスロープが設けられたので、以前ほどの狭さは感じません。入口には足湯ができるようで、そこがちょっとした広場のようになっていました。




 入口の土間に再建のための寄付を寄せた有志の方々のお名前が掲示してありました。恥ずかしながら私の名前もあり、もう少し金額をはずんでおけばよかったと、今になって後悔しました。

 浴室に入ると、釣り鐘型の浴槽があり、ボコボコと音を立てて湧き出す薄黄色の自家源泉の湯が掛け流されていました。気泡と共に湧き出す湯は以前のまま健在のようです。




 壁には富士山のタイル画と、骨董品の皿が「梅」の花のように埋め込まれています。



 別府市や篤志家の方からの借入金をこれから返済して行かねばなりませんから、運営は決して楽ではないはずです。¥2,000を寄付して会員となると「月決め定期券」が¥2,000で購入でき、一般客は一回が¥300と、料金は別府相場に比べると少しお高めです。だからこそ、どのようにしてこの温泉の魅力を高めてゆくかが問われています。そして、今回の再建のノウハウが生かされ、消えてしまいそうな共同浴場が末永く残ってゆく事を祈らずにはいられません。皆で知恵を出し合い、別府の共同浴場を残してゆきましょう。

 

【分析書データ】炭酸水素塩泉、℃、PH7.5

 

入浴料 0円(再開場記念)

別府観海寺温泉 杉乃井ホテル「棚湯」

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1074  
別府八湯温泉道 No.74

別府観海寺温泉 杉乃井ホテル「棚湯」

 

♨この広さと開放感はやはり魅力です♨

 

平成30年12月15日訪問

 

 この日の2湯目は、やはり別府湾を一望する雄大な眺望のこちらです。

 別府は北に鉄輪断層、南に朝見川断層の2つの断層で区切られています。この2つの断層により、南北方向に土地が引き裂かれて中央部が沈降し、生じた凹地に鶴見岳などの火砕流や土石流が溜まって、別府扇状地が形成されています。

 杉乃井ホテルのある観海寺温泉は、朝見川断層の露頭にあたり、高さ30mほどの断層崖の上にあります。


 大正時代の「別府付近名勝案内図」の説明によれば、「観海寺温泉は鶴見山腹に踞し、東の方蒼茫たる海を望み風光頗る明媚なり 別府市を去る西一里の所にあり、人力車及馬車、自動車の便あり。泉質は炭酸泉、性状は無色透明にして無臭なり」と記されています。

 私が中学・高校生の頃、70年代のスギノイパレスは全盛期で、「夢の大浴場」と「花の大浴場」という巨大なジャングル風呂があり、なぜか観音様やマリア様の像があったのが不思議でした。大劇場では生バンドの演奏、山口百恵・桜田淳子・島倉千代子をはじめとする大物歌手が続々と来演しました。



 到着したのがちょうど正午で、なんと内湯に先客一人だけで、露天風呂は貸し切りでした。久しぶりの好天で日差しも暖かく、別府湾の先に四国の佐田岬が見えました。棚湯は敷地面積1,200坪で、男女別で同時に300人が入浴できる広さです。



 「源泉100%」を謳っていますが、循環・消毒があります。でも、この広さと開放感はやはり魅力です。



 

【分析書データ】ナトリウム-塩化物・硫酸塩泉、64.8℃、PH7.4、成分総量1834mg、無色・澄明・無味・無臭 H25.4.27 2・長命泉の混合泉

 

入浴料 0円(七段無料券)

別府ラクテンチ「絶景の湯」

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157/241
 その他の温泉 大分県別府市流川通り18丁目

別府ラクテンチ「絶景の湯」

 

♨窓から別府市街地と別府湾が一望できます♨

 

平成30年12月15日訪問

 

 7年半ぶりにここを訪れました。メインゲートからケーブルカーで立石山中腹の遊園地に向かいました。




 このケーブルカーは1929(昭和4)年に園の開園と同時に開通し、路線距離253.5m、標高差128m、最急勾配558 ‰ (約30°)で、32mmの鋼索(ロープ)を山上駅設置のスイス・ギゼライベルン社製の機械で巻き上げています。国土交通省より鉄道事業法の許可を得て運営している立派な鉄道なのです。



 1984(昭和59)年には、ラクテンチと立石山山頂までのロープウェイと、山頂から別府市東山の遊園地しだかユートピアまでのリフトの完成しました。私も何度が乗ったことがありますが、けっこう怖かったと記憶しています。しかし、1998(平成10)年に台風の被害を受け撤去されました。

 ケーブルカーを下りて、谷を跨ぐ吊り橋を渡った先に「絶景の湯」があります。2階の浴室は扇型でガラス張りで、窓から別府市街地と別府湾が一望できます。



 湯は45℃の単純泉ですが、前回の訪問時には塩化物泉でした、窓から朝日が差し込み、キラキラと湯を照らしていました。入園料を払えば無料で入れるのですが、子供連れのご家族が朝から温泉に入る訳もなく、終始貸し切りでした。




 現在、リニューアル中で閉鎖されていますが、1階には露天風呂があります。目の前にサクラの大木があるので、お花見の時期にはお薦めです。




 かつては金鉱の採掘中に熱水が湧き出したり、一帯は乙原地獄と呼ばれたこともあり、大変な地熱地帯だったはずですが、今はその面影も遠い昔のものとなり、子供たちの元気な声に包まれていました。

 

【分析書データ】単純泉、45.1℃、PH6.1、成分総量452mg、無色・澄明・殆ど無味・殆ど無臭 H26.3.28 メタケイ酸105 遊離二酸化炭素40

 

入浴料 無料(無料入園券)

法華院温泉別館 花山酔

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124-2/240 その他の温泉 大分県玖珠郡九重町田野260

法華院温泉別館 花山酔

 

♨その都度、湯の色が違うのはどうしたことか♨

 

平成30年12月9日訪問

 

 ここを訪れるのは今度で3度目なのだが、その都度、湯の色が違うのはどうしたことか。1度目は「、オレンジ色の鮮やかな湯」で、2度目は「きれいな緑色の濁り湯」、3度目の今回は無色・透明な湯だ。





「2つの(自家ではない)源泉があるようで、日替わりの浴室で使い分けているようだ。」と過去の入湯記にありました。源泉は牧ノ戸温泉からの引き湯らしく、地熱発電を行っている九重観光ホテル所有のものなのでしょうか。九重観光ホテルの「天涯の湯」は無色・透明の湯だったので、今回の湯とは一致します。



 そして、内湯・露天風呂ともに半循環なのは、冬の寒さ対策なのかちょっと残念な気がします。

 ここは九重連山の登山口で、噴煙を上げる硫黄山にも近い、なのに長者原温泉郷は成分の少ない湯が多いのはなぜなんだろう。寒の地獄の硫黄冷鉱泉、星生ホテルの緑礬泉、オーベルジュコスモスの鮮やかなオレンジ色の単純泉は見事なものだが、濃厚な硫黄泉があって然るべきだと思うのですが。

 帰りに県道へ出ると、道路脇で湯けむりが立ち上っているのに気づきました。近づいてみると、透明の湯が自噴していました。温度は60℃ぐらいで、湯量も多くはないのですが、ただ湧き出すだけで、捨てられている自噴泉が愛おしく思われました。

 



【分析書データ】単純泉

 

入浴料 無料(九重町長賞)

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