13-16/1171 別府八湯温泉道 No.221

明礬温泉 湯山の里温泉

      

♨「乳白色の湯」は近くでとれる珪酸白土が溶かされてる♨

 

令和3年3月7日訪問

 

 湯山地区は明礬地区と十文字原展望台との中間地点にある集落で、湯の花小屋の立ち並ぶ地熱地帯です。

 

 温泉の所有者の恒松さんの自宅には、湯山地熱発電所があり、世界初の半密閉スクリュタービン方式の高効率・小型バイナリー発電システムが導入されています。

 


 受付で住所・記名の記帳をすると、特製のタオルとペットボトルの水がいただけました。この2つ付きで¥600はお値打ちでしょう。
 

 きれいに整備された竹林を通り、断層崖を下ること約7分、ようやく露天風呂につきました。

 


 渓流沿いに家族風呂の「谷の湯」、露天風呂の「源泉湧き出し浴場」「せせらぎの湯」「乳白色の湯」「二人の滝湯」「向き合いの足湯」があり、それぞれ違う湯色です。中でも「乳白色の湯」は近くでとれる珪酸白土が溶かされていて、泥湯のような面持ちです。

 



 「別府温泉辞典」の「別府白土」の項に説明がありました。「安山岩などの火山岩が硫酸酸性の熱水の作用を受けて、金属成分(K, Na, Ca, Mg, Fe, Al 等)が溶け出し、成分のほとんどがシリカ(SiO2)となって白色化した岩石を「珪酸白土」と言います。日本の火山地域のあちこちにありますが、代表的なものが別府のもので、かつて「別府白土」と呼ばれて採掘されていました。用途は、セメントの混合物、水ガラス(接着剤)、ゴムの硬化剤などです。」

 


 この辺りに「別府白土」があるということは、数万年前は強酸性の硫酸の熱水だまりがあったという事になります。かつては洗剤のLion社に歯磨き粉の原料として出荷していた事があったそうです。

 

 「源泉湧き出しの湯」は泉温49.7℃の自然湧出泉で、金気と微かな硫黄分が感じられました。

 



 全部の浴槽を試したところで、若いカップルがお見えになりましたので、あがることにしました。

 

 急な断層崖を息を切らしながら登って、恒松さんにご挨拶して、帰路につきました。

 

【分析書データ】単純泉、49.7℃、PH6.2、湧出量9.8L/min

 

入浴料 600円

2021.03.09 Tue l 別府八湯温泉道 l コメント (0) l top