ここを訪ねる頃には、雨脚が強くなってきた。車を停めて桜の木の下を通って浴舎に向かうと、あたりに硫黄の香りが漂っていた。ここは堀田貯湯タンクから最も近い共同浴場の一つなので、その香りもずいぶんはっきりしているのだろう。
別府市のHPによれば、「市営給湯は、昭和12年、浜脇地区に給湯を始めたのが最初である。現在の給湯地域は、前述した浜脇線、富士見線、石垣線(以上、堀田源泉)のほか、鉄輪・石垣線(鉄輪十万源泉)、亀川線(地獄田源泉)、亀陽線(亀陽泉源泉)、競輪線(競輪源泉)、柴石線(柴石源泉)の全7路線に分かれ、給湯管の総延長は35km に達している。」とあり、この事業は泉都を支えるインフラと言えそうだ。
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