海心堂の温泉逍遥

日本一のおんせん県おおいた(別府八湯温泉道、奥豊後温泉文化伝)を中心に、九州の温泉(九州温泉道)の入湯記録

大分を彩るスポット再発見 ~うわさのタイムトリップ~豊後大野ジオパークを巡る(中編)

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大分を彩るスポット再発見 ~うわさのタイムトリップ~

豊後大野ジオパークを巡る(中編)

 道の駅みえで昼食となりましたが、その前に展望所から「江内戸の景」を観ました。100mもの厚さの阿蘇溶結凝灰岩を、大野川が9万年かけて削ってできたのか「江内戸の景」です。河岸段丘は4段あり、その間には刈り取り間近の田んぼが広がっていました。




 お盆にはここで精霊流しが行われますが、これは450年前から続いているそうです。また、NHK・BSのにっぽん縦断こころ旅で、俳優の火野正平さんが眺めた風景でもあります。

 我が家のリビングには、38年前に義父が描いた、この景の油絵が飾ってあります。立派な平成大橋はまだ無く、川の水量が増すと水面下に沈んでしまう沈み橋(沈下橋)が懸けられています。





 ここから見える大野川の下流部に「手取蟹戸(てどりがんど)」と呼ばれる場所があります。おおいた豊後大野ジオパークのサイトに、ここの説明がありました。「手取蟹戸は「大野川層群犬飼層」の露頭で、褶曲によって堆積層が転倒し、固い砂岩部分が板戸のように立ち上がって見えます。 手取蟹戸は、古くから知られ、豊後国岡藩により編纂された「豊後国志」には、「巨石無数にして、龍が臥せ、虎が伏しているかの如し」と記述されており、大野川層群の奇岩を形容するにふさわしい一文が与えられています。 (中略) 手取蟹戸付近の大野川の河床では、阿蘇火砕流堆積物の露頭がほとんど見られません。「大野川層群」という地層名をよく表した大野川中流域の特徴ある地形です。」

 つまり、大野川の浸食で阿蘇溶結凝灰岩が削られ、その下の中生代白亜紀の古い地層が見えているのです。



 昼食を終えて次の目的地「原尻の滝」を目指します。滝と言えば一般的には深山幽谷の地にあり、ちょっと神秘的な感じがするものですが、「原尻の滝」は緒方平野の真ん中にあり、足元に滝の最上部があり、瀑布全体を上から眺められるという珍しい滝で、なんだかあっけらかんとした明るさがあります。

 台風の影響で水かさが増し、いつもに増して豪快な姿が見られると期待していたのですが、この日はそれほどでもありませんでした。




 おおいた豊後大野ジオパークのサイトに説明があります。「緒方平野に突如現れるこの滝は、幅が120m、高さ20mで、崖面には柱状節理を見ることができ、滝上の河床では多角形の亀裂が入った溶結凝灰岩の上面を観察することができるほか、滝上から滝つぼを見下ろす崖の縁まで容易に近づくことができます。 また滝つぼには、節理に従って崩落した凝灰岩が多数見られ、滝ができる過程を実際にふれることができる場所となっています。」





 毎年11月中旬に行われる「緒方三社川越し祭り」は、滝の右岸の応神天皇を祀る二宮社に、一宮社の父仲哀天皇と左岸の三宮社の母神功皇后が集まるために、三宮社の神輿が滝の上流を渡るのが見どころです。川面を照らす大松明の火、下帯一つの姿で神輿を担ぐ若者たち、冷たい川を豪快に渡る大神輿と、見どころ満載の祭りです。



 バスで5分ほどで「辻河原の石風呂」に着きました。今は堤防が先に作られていますので、河原という感じはしませんが、かつては阿蘇溶結凝灰岩の断崖が堤防の役目をしていたのでしょうか。

 我々温泉好きにとって、大分県内18市町村のうち、豊後大野市と津久見市だけが温泉のない、残念な所になるのですが、その代りにこんなサウナがあったのですね。


 豊後大野市のHPによれば、「岩窟下部の火室で火を焚き、上部の浴室に石菖(せきしょう)を敷き詰め、蒸し風呂とする。神経痛などに効用があるという。緒方川の左岸に面した岩壁に刳貫かれた浴室と火室の二段式構造の石風呂で、安置された宝塔2基から16世紀後半に作られたと推定される。石風呂右上には梵字(ぼんじ)キリークが彫刻されていて、仏教との関連が濃厚な施設である。地元の古老は、石風呂を「塩石(えんせき)」と呼んでいる。」とありました。



 石菖とはショウブ科ショウブ属に属する多年生植物で、清流沿いに群生する薬草です。別府鉄輪温泉の「鉄輪むし湯」でも使われているのですが、神経痛、筋肉痛、関節痛、疲労回復等々に良いと言われ、それに加えて高温で蒸されることにより、鎮痛効果のあるテルペンを成分とする芳香が放出され、それが皮膚や呼吸器から体内に吸収されるので、さらに良い効果が得らるそうです。



 現在の様に浴槽に湯を貯めてつかるようになったのは、江戸時代中期以降の事で、それまでは蒸し風呂で入浴していましたから、ここは古い時代の入浴法を伝えているのです。是非、一度試してみたいものです。



 ここから川の下流に、5連、73メートルの原尻橋がみえました。



(後編につづく)

海心堂

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